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アトーリス

アトーリス

アルディス暦1400年に誕生した、人の世界では最も歴史のある広大な国。中央部には、氷河を抱く氷雪の山々が尾根を連ね、西の大国ギルデアに対して、東の大国と呼ばれる。北東部の気候は寒冷だが、南西部と南の沿岸部はおだやで、冠諸島は真冬でも降雪はない。大平原から西部にかけては、しばしば夏に、雨のない雷が発生する。また、翡翠の海の南では、数十年に一度、冬に白い闇と呼ばれる霧が出現する。

国家の紋章は白い竜に王冠と七つ星。七つの星は、二十七代前の王の時代、命を賭して王を守ったイリュリア出身の七兄弟にちなんだもの。白い竜は王家の守護神、王冠は権威と尊厳、地色の青は公正明大な精神、赤は慈愛、オレンジ色の枠はアトーリスの大地を表している。

首都タリスは、大理石や砂岩の建物に、落ち着いた赤い屋根の瀟洒な都で、王宮は紺碧の南アルディス海を望む丘にたたずむ。
文化的には、テス王国とともに、古代アルディス王国の流れを汲むが、アトーリスを語る上で欠かせないのは茶と酒である。
アトーリス人の一日は一服の茶に始まり、友との熱い酒で終わるといわれ、こと茶に関しては、品質も生産量も消費量も世界一。茶葉の産地が各地に点在し、港から港へと無数の茶葉運搬船が行き来する。
また、酒に関しては、アトーリス人の産湯は麦酒で、末期の水は葡萄酒だといわれ、土地ごとに醸造所や蒸留所がある。冠諸島のギレッカ、三日月島の月光酒は、特に希少で重宝されている。

国境の山岳地帯には多数の鉱山があり、羊の放牧も盛ん。エルディラーヌとの国境に近い地方には、羊飼いのあいだに伝わる伝説の地、狼の谷がある。また、南西部には豊かな穀倉地帯が広がっている。海の幸にも恵まれ、北アルディス海の蟹と、三日月島の牡蠣は特に名高い。スリン・ホラムの真珠も、世界中の王族を魅了してきた。
そのほかの主な特産品に、馬具、銀製品、白磁、絹織物、装飾本、弦楽器がある。リュート川沿いの古都アンデシアは、音楽の都と呼ばれ、世界中の音楽家の憧れである。